終了

 仕事が終わりました。
 16日が楽日だったので、そこから随分日が経ってしまいましたが。



 終わってしまいました。

 反省点は山ほどあります。
 今回で最後であっても、注意して怒ってくれたスタッフの皆様に
 心から感謝です。
 至らないことばかりで本当に申し訳ありませんでした。


 時々、稽古をしながらふと、
「この風景を見ることもこの席に座ることも、もう無いんだなー」
 と思うと悲しい、というより不思議な感じがしました。


 どんな頭にくることがあっても
「いやいや、この人はたくさんの仕事があるのにオペラや舞台を造るってことを選んだのだから。絶対悪い人じゃないぞ!何か意味や理由があるはず。」
 と納得し続けてきました。
 たしかに。
 これはその通りだったと思っています。
 確信。 


 稽古が始まる前は
「こんなに牛侍のことで心が一杯でどうしましょう!」
 と思っていましたが。
 見事に。仕事モードになりました。
 もちろん、稽古場、現場ではばっちりネタにしていただきましたが。



 
 現場を離れることは本当に寂しかった。
「代わりのもの」を想像出来ないくらい、人が歌うこと、オペラが大好きです。
 辞めることも今回の選択もひとつも後悔はしていません。
 でも寂しい気持ちも本当です。
 
 楽日が終わり帰宅する電車の中では危険なくらいジョロジョロの大泣きでした。
 電車を降りてすぐに牛侍に電話をしました。
「終わっちゃったよー!うえーん。寂しいよう!」
「そうだよね。そうだと思うよ。あなたのこれまでの生きる核だったんだものね」
 そうです。
 でも、仕事に没頭させてくれたこと、
 寂しいということを誤魔化すことなく本当に素直に感じさせてくれたこと。
 牛侍だったからだと思います。
 本当に心から感謝。ありがと。
 牛侍はこの寂しさも含めて私の「仕事」として受け止めてくれたように思います。
 この寂しさを私が誤魔化していたら、私たちの間に物凄く大きな歪(ひずみ)になっていったことでしょう。


 一緒に仕事をしてきた皆様に。
 どうしようもない話を聞き続け、美味しい物を一緒に食べて
 「ぎゃー!美味しいいいいい!」
 と魂のエネルギーチャージをし続けてくれた友人たちに。
 結局は一番助けてくれた家族に。
 ボスに。
 心から感謝。
 ありがとうございました。

 
 



 楽日の翌日から向こうへ行きました。
 さすがに疲れた移動でした。
 駅に迎えに来てくれた牛侍の第一声は
「最後の仕事お疲れー!」でした。
「てへへ。でも!さすがにこの移動スケジュールは疲れたよー!」
 そうです。
 この人には疲れた!だの、寂しい!だの。
 マイナスのこともマイナスとしてではなくそのまま伝えられるのです。
 
 そう。
 そして。
 式の準備がああああああ…
 そうです。
 そろそろ本気出さないとね。