あたらしこと ふるいこと

先日、仕事の資料を探しに東京文化会館4階の音楽資料館へ行ってきた。
その時に偶然読んだピアニストの内田光子のインタビュー記事がずっと残っている。以前から内田光子は注目していた。演奏はもちろんだが、インタビューもかなり面白い。

 私は演奏するということは音楽の心を伝えることだと思う。
心というと中途半端な言い方かもしれないけど音楽の持っている真髄を伝えることだけなの。

 これを読み驚いたことがふたつあった。
ひとつは「心というと中途半端な言い方かもしれないけど」という箇所。心という言葉で充分じゃないか!と思った。だけどその次を読み納得する。インタビュウも彼女の演奏と同じである。「もう1歩」という甘い進行ではなく、「個性」や「時代」を言い訳にせず、ただただ作品に忠実である姿勢だ。だから彼女の演奏により、私達は「音楽」を体験することが出来るのだ。

 もうひとつは「伝えることだけなの」。
それだけ???????伝えることだけ???????と思った。だけど、そう思った次の瞬間に「何言ってるの、ワタシ。」と思った。そうやって伝えられてきた「音楽」があったからワタシ自身、今まで生きることを積み重ねてきたのじゃない!
 
 つづく。
何故なら我が家の腹ペコあおむしが帰宅するから。