久しぶりに
田口ランディを読み返している。久々に。
昔「お前が書いたのかと思うくらい、お前に似ている奴がいる」と言って複数の知人から田口ランディを教えてもらった。自分では全く分からなかったが。エッセイを散々読んだが、「ふーん、面白いなあ」で終わっていた。でも、「コンセント」を読ん時に自分で見ないようにしていた部分が言葉として表現されていてもの凄く驚いた。山手線に乗りながら読んでいたが降りられず、何周もしていたなー「人目もはばからず」という言葉通りジョロジョロ泣いていたなー
今読み返してみると懐かしい程だ。文学としては幼いなーと思うよ。なんて。若造のワタシが言うのもなんですが。
きっと暗さのトーンや密度やベクトルが似ているんだろうな。母は田口ランディを読み「とっても素直な人だ。でも、もの凄く暗い人。似ている、って言われているそうだけど、似ているのかなー母親としてはちょっと悲しいなー」というようなことを言っていた。それを聞き、母の愛というのはなんて深くて、大きくて、柔らかいものなのかと思った。母こそこの暗さを正確に理解し、そしてワタシの暗さと似ていることを理解しているのではないどろうか。その上で悲しいと感じたのではないだろうか。
そして・・・この田口ランディとの相似説で一番面白かったのが、勢いだけで付き合ってしまった人と付き合いはじめの頃だ。ちょうど田口ランディの話になり「ワタシ似ているって言われたよー」と言いかける直前に「俺、田口ランディって大嫌いなんだよなー」と本当に嫌そうな顔して言っていた。
勢いと性欲に振り回された。今思い出してもかなりムカつく時間ばっかりだったなー。
- 作者: 田口ランディ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2001/12
- メディア: 文庫
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